< われもかう  >
出現する巻と本文(新日本古典文学大系 源氏物語;岩波書店)
「匂宮」  p219-14
.........御前の前栽にも、春は梅花園をながめ給、秋は世の人のめづる女郎花、小牡鹿の妻にすめる萩の露にもをさをさ御心移し給はず、老を忘るゝ菊に、おとろへ行藤袴、物げなきわれもかうなどは、いとすさまじき霜枯れのころをひまでおぼし捨てず、などわざとめきて香にめづる思をなん立てて好ましうおはしける。

源氏物語の植物へ戻る