通称
【通称の読み】
主な
別称
解   説 主な
登場巻
主な
登場巻
主な
登場巻
主な
登場巻
主な
登場巻
葵上
【あおいのうえ】
左大臣大宮の間に生まれた一人娘。頭中将の妹。光源氏の正妻で四歳年上。夕霧を産んで亡くなります。 源氏と結婚 桐 壺 源氏と不和 若紫 車争い
明石の尼君
【あかしのあまぎみ】
明石入道の妻で、明石の君の母。明石の君に付き添い上京し、孫の姫君(=後の明石中宮)を手放すよう娘を諭します。後に幸い人と呼ばれます。 娘と源氏の結婚を危ぶむ 須磨 娘を説得 薄雲 孫と対面 若菜上 住吉参詣 若菜下
明石の君
【あかしのきみ】
明石の御方 明石入道明石の尼君の一人娘。須磨・明石へ下った光源氏と結婚、姫君(=後の明石中宮)を産みます。六条院では冬の町に住み、娘の入内後は後見として付き添います。厳しい自己卑下に生き、一族の望みを果たします。 源氏と結婚 明石 大堰山荘に移る 松風 娘を手放す 薄雲 娘と再会 藤裏葉 入道の入山を悲しむ 若菜上
明石中宮
【あかしのちゅうぐう】
明石の姫君・明石女御 光源氏明石の君の娘。明石で生まれますが、紫上が養母となって六条院で育てられ、東宮(=後の今上帝)に入内、後に中宮となります。匂宮女一宮の母。 紫上の養女になる 薄雲 入内 藤裏葉 男皇子出産 若菜上 匂宮を諭す 総角 浮舟生存の報に驚く 手習
明石入道
【あかしのにゅうどう】
明石の君の父。元は大臣家だった家の栄光を取り戻すため独自の道を生き、明石の地で光源氏を婿に迎えます。妻子と孫(=後の明石中宮)の上京後も一人明石に留まり、満願成就の後、山に入ります。 娘と源氏の結婚を期待 須磨 源氏を迎える 明石 一人明石に留まる 松風 山に入る 若菜上
秋好中宮
【あきこのむちゅぐう】
斎宮・斎宮の女御・梅壼女御 六条御息所と前坊(皇太子のとき亡くなった親王)の娘。幼くして父宮を亡くし、朱雀帝の斎宮に選ばれて伊勢に下ります。帰京のち、光源氏の養女となって冷泉帝に入内し、中宮になります。 斎宮として伊勢下向 賢木 入内・絵合に勝利 絵合 秋を好む 薄雲 紫上と春秋の争い 胡蝶 母の後世を祈る 鈴虫
朝顔の姫君
【あさがおのひめぎみ】
朝顔の斎院 桃園式部卿の姫君。朱雀帝の時、斎院をつとめます。若い頃から従兄弟である光源氏の求愛を受けますが、生涯拒み続けます。 斎院となる 賢木 源氏の求婚を拒む 朝顔 薫香と草子を贈る 梅枝
一条御息所
【いちじょうのみやすんどころ】
朱雀帝の更衣で、落葉の宮の母。娘の不運を嘆きます。 娘の不運を嘆く 柏木 娘の再婚を悲観・死去 夕霧
浮舟
【うきふね】
八宮が女房・中将の君に生ませた娘。宇治の大君中の君の異母妹。母が常陸介と結婚したため、東国で育ちます。匂宮の二人に愛され、宇治川に身を投げます。 薫、宇治で垣間見 宿木 薫・匂と出会う 東屋 薫・匂に愛され苦悶 浮舟 出家 手習 薫への消息を拒む 夢浮橋
右近(夕顔の女房)
【うこん】
夕顔の乳母子で、女房。夕顔の亡くなった夜同行していたため、それ以後光源氏の元に留まります。後に夕顔の遺児・玉鬘と初瀬寺で再会し、源氏に引きあわせます。 夕顔の死 夕顔 玉鬘と再会 玉鬘
右近(浮舟の女房)
【うこん】
浮舟の女房。乳母子で責任重い立場ですが、匂宮の手引きをする羽目になります。 匂宮を手引き 浮舟 浮舟失踪を取り繕う 蜻蛉
右大臣
【うだいじん】
太政大臣 弘徽殿大后朧月夜の君の父。朱雀帝の祖父として政権をにぎり、太政大臣に。早口で、短気な気性。 光君の立坊を疑う 桐壺 源氏を藤花の宴に招く 花宴 源氏侵入に怒る 賢木
空蝉
【うつせみ】
衛門督だった父の死後、伊予介の後妻になります。若き光源氏の恋の冒険の相手となりますが、衣を残して逃れます。小君(空蝉の弟)の姉。 源氏との一夜 帚木 衣を残し逃れる 空蝉 逢坂山で源氏と再会 関屋
近江の君
【おうみのきみ】
頭中将の娘で田舎から探し出されます。早口で突飛な行動に出る困り者。 大臣家に引取られる 常夏 兄弟に愚弄される 行幸 夕霧に歌を詠みかける 真木柱
大君
【おおいぎみ】
宇治八宮の長女。中の君の姉。に愛されますが、宇治を離れることを拒みます。 薫と出会う 橋姫 父宮の死 椎本 苦悩と死 総角
大宮
【おおみや】
桐壼帝の妹の皇女で、左大臣の正妻となります。頭中将葵上の母。祖母として夕霧雲居雁をかわいがります。 娘を亡くし悲嘆 孫達の恋に困惑 少女 源氏と大臣を仲介 行幸
落葉の宮
【おちばのみや】
女二宮 朱雀帝の第二皇女。母は一条御息所柏木に降嫁しますが先立たれ、後に夕霧と結婚します。 柏木に降嫁 若菜下 柏木の死 柏木 夕霧と想夫恋を合奏 横笛 夕霧と結婚 夕霧
小野の妹尼
【おののいもうとあま】
横川の僧都の妹で、小野の母尼の娘。夫と娘の死後、尼となります。浮舟を見出して、亡き娘の身代わりとして保護します。 浮舟を保護 手習 薫の消息に驚く 夢浮橋
朧月夜の君
【おぼろづきよのきみ】
尚侍 右大臣の六の君で、弘徽殿大后の妹。一族の期待に反して光源氏と恋愛したため、女御ではなく尚侍として朱雀帝の寵愛を受けます。 源氏と出会う 花宴 密通発覚 賢木 朱雀帝に責められる 須磨 源氏との過去を後悔 澪標 再び源氏と逢瀬 若菜上
女一宮
【おんないちのみや】
今上帝の皇女。母は明石中宮紫上が最も愛した孫娘。匂宮のあこがれの、聖なる皇女。 匂宮、戯れかかる 総角 薫に思慕される 蜻蛉
女三宮
【おんなさんのみや】
朱雀帝の皇女。藤壺中宮の姪にあたります。父院の愛を一身に受け、光源氏に降嫁しますが、正妻とは名ばかりの幼い人柄。柏木と密通しての母となり、若くして出家します。 源氏に降嫁 若菜上 柏木と密通 若菜下 出産と出家 柏木 持仏開眼供養 鈴虫
女二宮
【おんなにのみや】
今上帝の皇女。に降嫁します。 薫に降嫁 宿木 薫、姉宮と文通を勧める 蜻蛉

【かおる】
光源氏の正妻・女三宮の生んだ唯一の子で、実の父は柏木光源氏の子として重んじられますが世間になじまず、宇治八宮の姫君たち(大君中の君浮舟)を恋い慕います。今上帝女二宮が正妻として降嫁します。 大君・中の君と出会う 橋姫 大君の死 総角 中の君に恋慕 宿木 宇治の浮舟に通う 浮舟 浮舟に小君派遣 夢浮橋
柏木
【かしわぎ】
頭中将の長男で夕霧の親友。光源氏の正妻・女三宮と密通し、秘密の子・が生まれ、苦悶のうちに亡くなります。正妻は落葉の宮 玉鬘に求婚 胡蝶 女三宮を垣間見る 若菜上 女三宮と密通 若菜下 病に死す 柏木 夕霧の夢枕に立つ 横笛
桐壼帝
【きりつぼてい】
桐壺院 光源氏朱雀帝などの父帝。桐壺更衣を愛し、その死後は藤壺中宮を寵愛します。 桐壺更衣との悲恋 桐壺 退位、源氏を労わる 崩御 賢木 夢で源氏を導く 明石
桐壺更衣
【きりつぼのこうい】
桐壼帝の更衣で、光源氏の母。弘徽殿女御(=後の弘徽殿大后)などの迫害に遭い、源氏が三歳の時、病気で亡くなります。 桐壺帝との悲恋と死 桐壺
今上帝
【きんじょうてい】
東宮 朱雀帝の皇子で、冷泉帝の次に即位。光源氏の正妻・女三宮の兄。妃は明石中宮匂宮女一宮女二宮らの父帝。 柏木に猫を与える 若菜下 柏木の死を悼む 柏木 薫に女ニ宮を降嫁 宿木
雲居雁
【くもいのかり】
夕霧の北の方 頭中将の娘。祖母大宮に預けられ、少年夕霧とともに育ちますが、父によって仲を引き裂かれます。のちに夕霧の正妻となり、蔵人少将など大勢の子の母となります。 夕霧と仲を裂かれる 少女 夕霧と結婚 藤裏葉 夫に嫉妬 夕霧 息子の結婚に配慮 竹河
蔵人少将
【くろうどのしょうしょう】
夕霧の子。母は雲居雁髭黒玉鬘の娘・大君に恋をしますが、失恋。 大君を思慕 竹河
源典侍
【げんのないしのすけ】
桐壼帝に仕える女官。老齢なのに色っぽく、光源氏に恋をします。 源氏との情事 紅葉賀 葵祭で源氏と再会 尼となり再会 朝顔
紅梅
【こうばい】
頭中将と正妻・四の君の次男で、柏木の弟。兄亡き後は一族の長となります。真木柱を後妻として迎えます。 高砂をうたう 賢木 梅が枝をうたう 梅枝 娘の将来を案じる 紅梅
弘徽殿大后
【こうきでんのおおきさき】
弘徽殿女御・大后 右大臣の娘で桐壼帝の女御、朱雀帝の母。桐壺更衣を迫害して以来光源氏藤壺中宮に敵対します。わが子朱雀帝の時代には政治を影で操り、源氏を須磨に追いやって政治的に抹殺を図ります。 桐壺更衣を迫害 桐壺 源氏・藤壺を呪う 紅葉賀 源氏を須磨下向へ 須磨 源氏帰京に落胆 明石
弘徽殿女御
【こうきでんのにょうご】
柏木紅梅と同じく、頭中将の正妻・四の君腹の長女。冷泉帝の女御となり、斎宮女御(=後の秋好中宮)と絵合で競い合いますが、中宮の位は得られませんでした。 冷泉帝に入内 澪標 絵合に敗れる 絵合 近江の君の歌に困惑 常夏
小君(空蝉の弟)
【こぎみ】
空蝉の弟。光源氏に頼まれて恋の文遣いをします。 源氏の文遣い 帚木 再び源氏を手引き 空蝉 逢坂山で源氏と再会 関屋
小君(浮舟の弟)
【こぎみ】
浮舟の弟で、父は常陸介、母は中将の君の文を小野に届けます。 薫の文遣い 夢浮橋
小侍従
【こじじゅう】
女三宮の乳母子の女房。柏木の乳母の姪にあたり、柏木女三宮の密通を手引きします。 柏木を手引きする 若菜下 臨終の柏木の文を届ける 柏木
惟光
【これみつ】
藤原惟光。光源氏の乳母子で腹心の従者。夕顔の事件や、若紫(=紫上)の引取り、須磨・明石下向など、重要な事件に関わります。藤典侍の父。 夕顔の死を隠蔽 夕顔 若紫の発見・引取り 若紫 須磨下向に供する 須磨 住吉参詣 澪標 娘と夕霧の恋を喜ぶ 少女
左大臣
【さだいじん】
致仕の大臣・太政大臣 頭中将葵上の父。正妻は大宮。元服し臣籍に下った光源氏を娘の婿として受け入れます。朱雀帝の時代、右大臣に敗れて一度は政界を引退しますが、冷泉帝の時代に復帰して太政大臣となります。 婿源氏の気をひく 紅葉賀 娘の死を嘆く 源氏須磨下向に語り合う 須磨 太政大臣に就任 澪標
式部卿宮
【しきぶきょうのみや】
兵部卿宮 先帝の親王で、兄として藤壺中宮を後見。若い頃は兵部卿宮でした。紫上の父。気性の激しい正妻(=式部卿宮の大北の方)の生んだ娘・髭黒の元の北の方や、王女御の父。 若紫引取りを考える 若紫 源氏の冷淡に困惑 澪標 娘を離婚させる 真木柱
式部卿宮の大北の方
【しきぶきょうのみやのおおきたのかた】
式部卿宮の本妻で、激しい気性。髭黒の元の北の方や王女御の母。紫上の継母にあたります。 若紫引取りを考える 若紫 源氏と紫上を恨む 真木柱
侍従
【じじゅう】
浮舟の女房で、右近(浮舟の女房)と共に匂宮の手引きをします。 匂宮を手引き 浮舟 浮舟失踪を取り繕う 蜻蛉
四の君
【しのきみ】
右大臣の娘で、政略結婚で頭中将の正妻になりました。柏木紅梅弘徽殿女御の母。 夕顔にいやがらせ 帚木 息子柏木の病を嘆く 若菜下
末摘花
【すえつむはな】
故常陸の宮の娘。兄は醍醐の阿闍梨という僧。光源氏と出会うまでは、没落した家に一人で残っていました。大変個性的(?)な容姿で、昔風な性質。 源氏との出会い 末摘花 源氏と再会 蓬生 二条東院に源氏来訪 初音
朱雀帝
【すざくてい】
朱雀院 桐壼帝の第一皇子。母は弘徽殿大后光源氏より三歳年上の兄。今上帝落葉の宮女三宮らの父。出家する時、源氏に女三宮を、柏木に落葉の宮を降嫁させます。 東宮となる 桐壺 源氏を都に召還 明石 退位 澪標 源氏に娘を降嫁 若菜上 娘を出家させる 柏木
玉鬘
【たまかずら】
頭中将夕顔の間に生まれた娘。筑紫で育ち、成人後に上京、右近(夕顔の女房)に見出され、光源氏の養女となります。多くの求婚者たちの中から、髭黒と結婚します。 上京し六条院へ 玉鬘 蛍の光に照らされる 源氏玉鬘に添い臥す 篝火 髭黒と結婚 真木柱 子供の将来に憂慮 竹河
太夫監
【たいふのげん】
肥後の国の豪族。筑紫時代の玉鬘に求婚します。 玉鬘に求婚 玉鬘
中将の君
【ちゅうじょうのきみ】
浮舟の母。宇治八宮の北の方の姪で、女房として仕えていましたが、北の方亡きあと八宮の末娘(=浮舟)を産み、常陸介の後妻となって常陸に下ります。宮家の血を引く浮舟の将来に悩んだ末、中の君に託します。 娘を中の君に託す 東屋 宇治の娘を気遣う 浮舟 娘の死に驚く 蜻蛉
藤典侍
【とうないしのすけ】
惟光の娘。女官として宮仕えしますが、夕霧の子を六人産んでいます。匂宮の正妻・六の君の実母。 五節の舞姫になる 少女 雲居雁に消息 夕霧
頭中将
【とうのちゅうじょう】
宰相中将・権中納言・内大臣・太政大臣 左大臣の長男で、母は大宮葵上の兄。若き光源氏と恋の冒険を競い合い、遠く須磨にまで源氏を見舞う親友ですが、政治的にはライバル関係になってゆきます。太政大臣にまで出世。柏木紅梅弘徽殿女御雲居雁近江の君らの父。 雨夜品定 帚木 源氏を須磨に訪問 須磨 絵合で源氏に対抗 絵合 雲居雁を引取る 少女 近江の君を引取る 常夏
時方
【ときかた】
匂宮の乳母子で腹心の部下。匂宮の宇治通いに同行し、活躍します。 宇治行に同行 浮舟 浮舟失踪の様子を探る 蜻蛉
中の君
【なかのきみ】
宇治八宮の次女で、大君の妹。浮舟の異母姉。匂宮と結婚し、幸い人と呼ばれます。 薫と出会う 橋姫 姉・大君の死 総角 上京し二条院へ 早蕨 結婚に苦悩 宿木 浮舟を保護する 東屋
匂宮
【におうみや】
三宮 今上帝の第三皇子で、母は明石中宮に常に対抗心を抱いています。宇治の中の君と結婚しますが、本妻は夕霧六の君 薫に対抗意識あり 匂宮(匂兵部卿) 宇治の中の君と契る 総角 中の君を都に迎える 早蕨 六の君と結婚 宿木 浮舟に惑溺 浮舟
軒端荻
【のきばのおぎ】
空蝉の夫・伊予介の先妻の娘。人違いから光源氏と一夜をともにします。 源氏と一夜を過ごす 空蝉
八宮
【はちのみや】
桐壼帝の第八皇子で光源氏の異母弟にあたります。宇治に引きこもり、俗聖と呼ばれます。大君中の君浮舟の父。 薫の訪問を受ける 橋姫 山寺で死去 椎本
花散里
【はなちるさと】
三の君 桐壼帝の麗景殿女御の妹。容姿はすぐれませんが、おだやかで優しい性質で、光源氏にとって大切な昔なじみ。六条院では源氏の妻の一人として夏の町の女主人となり、夕霧玉鬘の養母役をつとめます。 源氏の訪問 花散里 二条東院へ 松風 元日、源氏の訪問 初音 紫上と歌を詠み合う 御法
光源氏
【ひかるげんじ】
源氏・六条院 桐壼帝の第二皇子。母は桐壺更衣。幼くして母と死別し、父帝の手で宮中に育ちます。元服の時、臣籍に降ります。恋多き青年時代を送り、須磨・明石退居の苦難の後、都に返り咲き、冷泉帝(実は藤壺中宮との間に生まれた秘密の子)の後見として政治の中心人物となり、准太上天皇・六条院として栄華を極めます。長男は夕霧、長女は明石中宮。正妻・女三宮の産んだ次男・は、実は柏木の子。 誕生と臣籍降下 桐壺 須磨下向 須磨 六条院完成 少女 女三宮降嫁 若菜上 紫上死後の一年
髭黒
【ひげくろ】
東宮(=後の今上帝)の母・承香殿女御の兄。式部卿宮の長女(=髭黒の元の北の方)を正妻としますが、後に玉鬘と結婚。今上帝の後見として太政大臣まで出世。 玉鬘に熱心に求婚 藤袴 玉鬘と結婚 真木柱 真木柱引取りを望む 若菜下
髭黒の元の北の方
【ひげくろのもとのきたのかた】
式部卿宮と正妻(=式部卿宮の大北の方)の長女で、紫上の異母姉にあたります。物の怪の病に悩んでいます。 夫の再婚に悩む 真木柱
常陸介
【ひたちのすけ】
浮舟の母・中将の君の夫。地方暮らしが長く、田舎びた人柄。小君(浮舟の弟)などおおぜいの実子がいて、継子の浮舟を冷遇します。 継子浮舟を冷遇 東屋 浮舟の死を悲しむ 蜻蛉
藤壺中宮
【ふじつぼのちゅうぐう】
藤壺女御・女院 先帝の内親王(四の宮)。兄は式部卿宮紫上の叔母にあたります。桐壺更衣亡き後、桐壼帝の女御として入内し、寵愛を受け、弘徽殿女御(=後の弘徽殿大后)と対立する立場になります。光源氏の激しい思慕に悩み、秘密の子・東宮(=後の冷泉帝)を産んだ後、出家。我が子・冷泉帝の時代には女院と呼ばれます。源氏にとって永遠に理想の女性。 桐壺帝に入内 桐壺 源氏との逢瀬・懐妊 若紫 皇子を出産・中宮に 紅葉賀 源氏を拒み出家 賢木 絵合を催す 絵合
弁の尼
【べんのあま】
弁の君 柏木の乳母子。女三宮との密通事件を知る数人のうちの一人。事件後、結婚して都を離れ、夫と死別後、従姉妹にあたる宇治八宮の北の方の縁を頼って宇治に身を寄せていました。と出会って柏木の遺品を伝え、宇治の姫君たちとの橋渡し役になります。 薫に出生の秘密を語る 橋姫 薫に協力 総角 浮舟と薫を取り持つ 東屋
螢宮
【ほたるのみや】
兵部卿宮・蛍兵部卿宮 桐壼帝の皇子で、光源氏の弟。正妻を亡くし、玉鬘に求婚しますが、後に真木柱と再婚します。紅梅邸の宮の御方の実父。 玉鬘に求婚 薫物合わせ・筆比べ 梅枝 真木柱と再婚 若菜下
真木柱
【まきばしら】
髭黒の長女で、母は髭黒の元の北の方。父髭黒が玉鬘と再婚したため、母の実家・式部卿宮家に引取られます。父と暮らした家の柱に悲しい別れの歌を残しました。後に蛍宮と結婚しましたが、夫婦仲はよくありませんでした。夫と死別後、紅梅と再婚。蛍宮との間に娘・宮の御方がいます。 父母の離婚を悲しむ 真木柱 蛍宮と結婚 若菜下 紅梅と再婚 紅梅
宮の御方
【みやのおんかた】
蛍宮と死別し、母真木柱紅梅と再婚したため、紅梅の先妻の姫君たち(大君・中の君)と一緒に養育されます。 紅梅邸に住む 紅梅
宮の君
【みやのきみ】
蜻蛉の宮の姫君。父の死後、継母の親族の男と結婚させられるところを、明石中宮が同情して引取り、女一宮の女房として仕えることになります。 女一宮に出仕 蜻蛉
紫上
【むらさきのうえ】
若紫 父は式部卿宮、母は按察大納言の娘。幼くして母を亡くし、祖母尼君に育てられます。北山で光源氏に見初められ、祖母の死後、密かに二条院に引き取られます。「藤壺中宮に似た少女を理想的な女性に育てたい」と願望する源氏の期待通りに美しく成長し、正妻葵上亡き後は正妻格として六条院のヒロインとなりますが、女三宮の降嫁によって傷つきます。実子は無く、明石の姫君(=後の明石中宮)やその子供たち(女一宮匂宮)を養育します。 源氏との出会い・引取り 若紫 源氏と結婚 女三宮降嫁に悩む 若菜上 発病・危篤・蘇生 若菜下 法華経供養・死去 御法
夕顔
【ゆうがお】
三位中将の娘ですが、両親とは早くに死に別れます。若き日の頭中将に見初められ、女の子(後の玉鬘)を産みます。その後、光源氏の恋人となります。 頭中将との関係 帚木 源氏との恋と死 夕顔
夕霧
【ゆうぎり】
光源氏の長男で母は正妻・葵上。幼くして母を亡くし、祖父母(左大臣大宮)に育てられます。正妻の雲居雁とは幼なじみで、長い困難の末に結婚しますが、親友・柏木亡き後、未亡人となった落葉の宮とも結婚。蔵人少将六の君(=匂宮の正妻)など、多くの子に恵まれます。 雲居雁との幼恋 少女 紫上を垣間見る 野分 雲居雁と結婚 藤裏葉 落葉の宮と結婚 夕霧 紫上の亡骸に感涙 御法
横川僧都
【よかわのそうず】
比叡山横川に修行する高僧。母は小野の母尼。宇治院で入水後の浮舟を発見、保護し、妹・小野の妹尼に託します。後に浮舟の希望を聞き入れて出家させます。 浮舟を保護・得度 手習 薫の意向を伝える 夢浮橋
良清
【よしきよ】
源良清。光源氏の腹心の従者で、播磨守の子。特に源氏が須磨・明石に下ったとき、活躍します。 明石の娘の話をする 若紫 須磨下向に供する 須磨 明石入道との橋渡し 明石
冷泉帝
【れいぜいてい】
東宮・冷泉院 桐壼帝第十皇子。実は、光源氏藤壺中宮の秘密の子。源氏が須磨・明石から帰京した後、即位。后は秋好中宮。  即位 澪標 御前での絵合 絵合 源氏を父と知り悩む 薄雲 月見の宴を催す 鈴虫 宇治八宮と文通 橋姫
六条御息所
【ろくじょうのみやすんどころ】
大臣家の娘で、前坊(皇太子のとき亡くなった親王)の女御。若き日の光源氏の恋人となりますが、源氏の正妻・葵上との確執で自尊心を傷つけられ、娘の斎宮(=後の秋好中宮)とともに伊勢に下ります。生霊や死霊となり、物語に影を落します。 源氏の六条通い 夕顔 車争い・生霊事件 野宮の別れ・伊勢下向 賢木 娘の将来を源氏に託す 澪標 六条院に死霊現る 若菜上
六の君
【ろくのきみ】
夕霧の六女。母は藤典侍ですが、落葉の宮に養育され、匂宮の正妻となります。 匂宮と結婚 宿木